明日の夜はベトナム居酒屋で飲み会の予定があって、数日前からとても楽しみにしています。フォーやバインセオを肴にしつつ、333ビールをごくごくと飲み干す…たまりません。
せっかくベトナム居酒屋に行くのだから乾杯もベトナム語でしてみようというわけで、ベトナム語で乾杯の掛け声はなんと言うのか調べてみたところ、
một hai ba dzô!
と言うらしいことが分かりました。một, hai, baは1,2,3なのですぐに意味が分かったものの、dzôはどの辞書を調べても見つかりません。新語の類なのかもしれないと調べるのを諦めようとした時、遂に手がかりを発見しました。
こちらの記事によると、メールやチャットでは簡略化、文字の置き換えがされる語句が少なくないそうなのです。例えば、không→khôg(nの省略)、 thích→thík(chがkに置き換え)というように。 dzôも置き換えの一例で、vô(「入れる」)という語のvをdzに置き換えたものになります。
これでベトナム語の乾杯!は「1,2,3 入れろ!」という意味だということが分かりました。
でも、vとdzでは発音が随分と違うのに何故置き換えるのだろうかと腑に落ちません。実はこれには方言が関係しているようです。ベトナム語はハノイを中心とする北部方言と、ホーチミン市を中心とする南部方言で発音や語彙が異なるのですが、ホーチミン市の西部に位置するカーマウ省やティエンザン省では、vを「ヤ」行に近い「ジャ」行で発音するそうです(参考1)。南部方言ではdを「ヤ」行で発音する(北部方言では「ザ」行)ので、vがdzに置き換えられるようになったのではないか、と推測しました。
これで dzôの謎は一応解けたのですが、メールなどで簡略化、文字の置き換えがされるということが判明して、ベトナム語習得への道の険しさを痛感しました。しかも、北部と南部では乾杯の言い方も違って、北部ではCạn lyと言うそうで(参考2)、一筋縄ではいかないベトナム語の奥深さもまた面白さなのかもしれません。
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